官民で備える仕組み大切
ヒコケングループM.H.C.ランバーの根木さん

きょう「あいち地震防災の日」

9日は県が定めた「あいち地震防災の日」。
南海トラフ地震などの発生が懸念される中、東三河でも「備え」の重要性が高まっている。
耐震化や減災への取り組みは急務だ。

東三河から名古屋圏を中心に店舗やビル、工場、各種施設建築から住宅まで多数の施工実績を持ち、地震に強い工法に定評のある豊橋市大崎町の丸昇彦坂建設。
同社で構造材を手がけるM.H.C.ランバー取締役の根木浩史さんに話を聞いた。
根木さんは「災害に強い地域をつくるには、建築が『備える力』と『守る力』を体現しなければならない」と強調する。特に大切なのは、地震発生後ではなく発生前の備えだという。「我々は、地震が起きてから動くのではなく、『備える時』から準備し動くことが大事。行政も民間も、持てる資源を共有して災害協力体制を築くことが減災の鍵」と語る。

根木さんによると、東三河一部地域では液状化や津波浸水、強震動といった複合的リスク顕著で、民間住宅の耐震化が遅れている現状があるという。

揺れに強い工法で住み続けられる家

同社が採用を続けるのが「ツーバイフォー工法」だ。壁・床・天井の6面体で建物を包み込み、揺れを建物全体で受け止める「面構造」が特徴。1995年の阪神大震災では、同工法住宅約8900棟を対象にした調査で全壊・半壊はゼロ。96.8%が補修不要で居住継続可能な状態だった。その後の大地震でも、居住継続可能率は90%を超えており、構造の信頼性を裏付けている。さらに同社は、構造材の自社生産と品質管理にも注力。「品質を徹底することで、『住み続けられる家』としての安心を提供したい」と根木さん。倒れない家づくりにとどまらず、災害後も住み続けられる家や施設建築を目指している。
地域防災への貢献にも積極的だ。社内に設けた「実証用シェルタールーム」は、災害時の避難施設モデルとしての活用を予定。将来的には一般住宅への導入も見据えるという。

建設会社が自らの技術を地域と共有し、地域防災の一翼を担う取り組みだ。
根木さんは「地域を守る建築は、構造技術だけでは完結しません。住民・企業・行政が一体となって『備える仕組み』を築くことが大切」と話す。