2022 建築ジャーナル
House-M
敷地は区画整理のため造成中の広々とした街区の一画。周辺環境が将来どのように形成されていくのか不明な状況であり、また建主よりプライバシーの確保を求められたこともあって、建物の外周部を壁で囲って閉じ、中庭を内包するコートハウスとして計画した。
生活空間をリビングスペースと寝室スペースに大別して2つのヴォリュームをつくり、中庭やテラスなどの屋外空間と交互に並列配置した。すべての居室が南側の屋外空間に面するようになり、一日中太陽光が入る明るく開放的な住空間をつくっている。
動線は玄関→寝室→渡り廊下→リビングとしており、リビングと寝室をつなぐブリッジ状の渡り廊下を行き来しながら生活している。ガラス張りの渡り廊下は、陽光に満たされたプールのある中庭の上を通っていて、日々の生活の中で外部の自然を豊かに感じられるようになっている。