大地震の一時避難所 

津波防災センター 豊橋・天津地区に完成 お年寄りや幼児、障害者の安全確保

南海トラフ地震に備え、豊橋市が杉山町天津地区で整備を進めていた津波避難施設「天津地区津波防災センター」が完成し、29日、内覧会があった。地震発生後に逃げ遅れた住民らが一時的に避難する施設として運用を始めた。センターの整備は市内で2カ所目。

同地区には140世帯、約380人が暮らす。三河湾と紙田川に囲まれ、南海トラフ地震発生時には100分後に最大70㌢の津波がセンターまで来るとされる。

一方で、周囲に避難できる高い建物がなく、高台まで1㌔以上あるため、高齢者や幼児、障害者らの安全を確保する目的で建設した。事業費は約1億7900万円。

敷地760平方㍍に建つセンターは鉄骨2階建て。2階部分に避難所を設け、1回は駐車場や駐輪場にした。

想定避難者数は約90人で、2日分の食料も備蓄する。屋上には停電に備え太陽光パネルを設置し、避難スペース(170人収容)としても活用。さらに2階まではスロープがあり、車いすにも対応している。